食べ物の味は、舌の「味蕾(みらい)」と呼ばれる器官に、
食べ物の味を構成している物質がだ液に溶け込むことで届けられ、
初めて感じることができます。
だ液が少なくなると、味を構成している物質が
味蕾へ届きにくくなるだけでなく、口の中の潤いが少なくなることで、
舌と物とこすれて炎症が起こってしまい、
味蕾が働かなくなってしまったり、味蕾自体が無くなってしまったりします。
つまり、だ液が少なくなると食べ物の本来の味がわからなくなる
「味覚障害」になってしまう可能性があるのです。
私たちは、主に「甘味」・「酸味」・「塩味」・「苦味」・「うま味」といった
5つの味を複雑に感じながら食事をしています。
特に、舌の炎症により起こりやすい味覚障害は「塩味」で、
「酸味」と混同しやすくなってしまいます。
だ液の量が少なくなる原因は、いろいろなケースが考えられますが、
食事の時によく噛まないことも1つの原因として挙げられます。
よく噛むことにより、食べ物が細かく砕かれるだけでなく、
だ液の分泌が促進され、だ液の中に含まれる消化酵素の
アミラーゼが糖質を分解し、より体内に吸収しやすい状態になります。
しっかりとした歯を保ち続けることは、だ液の分泌を促すことにつながり、
結果、美味しい食事を味わえることになります。
あなたのお口は、だ液が少なくなっていませんか?
ぜひ一度、お口の健康状態をチェックしてみてはいかがでしょうか。