動物の歯のお話
今日はリスについてご紹介します。
リスが硬いクルミやドングリの皮を上手にむけるのは、一対のノミ状の門歯を持っているからです。
門歯の裏側にはエナメル質がないため、内側が早く減り、
その結果としてノミの刃のような形になります。
この門歯は一生伸び続けるため、常にすりへらして正常な長さにしておかなくてはなりません。
放っておくと1年間に約20センチも伸びると推測されます。
リスには犬歯はなく、前臼歯と臼歯がありますが、こちらは伸び続けるようなことはなく、
年とともにすり減っていきます。門歯を含めて22本が、リスの歯の合計です。
なお、同じ齧歯(げっし)類のビーバーの歯の数は合計20本。
こちらは門歯が4本あって、やはり自然に根元から伸び出してくるようになっています。
ポプラ、ハンノキ、ヤナギなどの木を削るのはこの4本の前歯。
木を倒したあとは樹皮や葉や小枝を食べ、残った枝や幹で小屋やダムを建設します。