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要介護高齢者の口腔ケアについて④

〔実例報告1〕 口腔ケア、吸引装置付歯ブラシと歯垢中カンジダ減少効果

グラフ1 eブラシ、口腔ケアの歯垢中

歯表面を刷掃する口腔ケアを実施すると口腔ケアをしない場合と比較して、

歯表面の口腔カンジダ減少効果が期待できます。

 

〔実例報告2〕 口腔ケアの回数とカンジダ菌との関係

グラフ2 eブラシの回数と歯垢中カンジダとの関係

口腔ケアの実施回数が多くなるほど、高いカンジダ菌の 減少効果が見られました。

4ヶ月で25回以上で高い効果が見られることより、

1週間に2回以上の口腔ケア実施が推奨されます。

 

〔実例報告3〕 健全歯数、現在歯数と口腔ケアによるカンジダ菌の変化

グラフ3 健全歯数とeブラシの効果、グラフ4 現在歯数とeブラシの効果

健全歯数、現在歯数は多くなると、カンジダ菌減少効果が高くなる傾向が見られました。

健全歯を多く残し、う蝕、歯周病は治療して歯を多く残すことが、

高齢者の健康維持に繋がると考えられます。

 

〔実例報告4〕 年齢、寝たきり度と口腔ケア

グラフ5 年齢とeブラシの効果、グラフ6 寝たきり度とeブラシの効果

歳をとるとともに、口腔ケアによるカンジダ減少効果は低下していきます。

これには加齢に伴う全身の免疫力の低下なども影響していると考えられます。

寝たきり度と口腔ケアには相関が見られません。

寝たきり度にかかわらず、口腔ケアをきちんと行うことでカンジダ減少効果が得られます。

 

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宇宙飛行士と虫歯!

虫歯があっても宇宙飛行士になれるのでしょうか?

『フライト前にちゃんと治療すれば大丈夫です』とJAXA(宇宙航空研究

開発機構)のフライトサージャン(宇宙航空医学の医師)が言っています。

虫歯があっても治療してあれば問題はなく、歯に詰め物があっても大丈夫です。

宇宙飛行士は、打ち上げ前に、外れそうになっている詰め物はないか、飛行

中に悪化しそうな歯はないか、歯科医師に検診を受けます。

宇宙空間で宇宙服を着たり、脱いだりすることにより何度も気圧の変化を体

に繰り返すことになるので、もし虫歯や不十分な治療の歯があると、ひどい歯

痛が起こる可能性がとても高くなります。

エンデバーの日本人初の宇宙飛行士である毛利衛さんは『95年の選抜では親

不知と虫歯の治療をしないまま2次選抜に挑んだため、不合格でした。不合格通

知には『歯科治療の必要を認める』という一文があったそうです。

でも、宇宙で歯が痛くなったらどうするのでしょうか?まずは、痛み止めの薬

を飲むそうです。それでも無理な場合は、医師の指導の下、他の宇宙飛行士が歯

を抜く可能性があるそうです。宇宙空間では治療は無重量の為に難しいですし、

設備もありませんからね。

若田光一さんによれば『歯を抜く訓練は、地上で受けている』とのことです。

宇宙飛行士に抜歯の訓練があるとは。。。

だれでも虫歯予防をすることは大切です。もし将来、宇宙飛行士になりたいな

ら特にケアが必要ですね。

歯と宇宙飛行士の関係が面白くて紹介させていただきました。みなさんも宇宙で

なくても旅先などで歯痛などになっては楽しめませんよね。定期的な歯のケアや歯

の違和感や痛みなど歯科にご相談ください。

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要介護高齢者の口腔ケアについて③

いつやるのがいいの?

毎食後の口腔ケアが基本

口腔ケアは毎食後実施することが理想です。

特に、麻痺のある方にはあまり自浄作用が期待できないために、

毎食後の口腔ケアが必要になってきます。 毎食後の口腔ケアが困難な場合は、

少なくとも一日一回特に細菌の増殖する就寝の前にしっかりと口腔ケアをすれば

効果的に細菌数を大きく減らすことはできます。

 

どこを磨けばいいの?

むし歯や歯周病の原因となる汚れを除去することが重要です。

口の中の食べかすの残り具合、歯ブラシの当たり具合はチェックが必要でしょう。

(1)歯の表面をツルツルにしましょう

歯と歯の間、歯と歯肉の境目、歯の根の露出部は磨き残しが多い場所です。

歯の表面には歯垢と呼ばれるヌルヌルとした細菌の層が付着します。

このヌルヌルを取ってツルツルに変えていきましょう!

歯磨きの箇所

(2)粘膜、舌の洗浄

粘膜、舌の洗浄

粘膜、舌のケアは、口臭予防に効果的です。

粘膜、舌の清掃は、忘れがちですが、細菌の繁殖を抑制するのに有効なケアです。

(3)入れ歯の金具は要注意!

金具付着部位は複雑で汚れやすくなっているために、むし歯になり やすくなっています。

 

〔便利ツール1〕 歯ブラシ

歯ブラシの使い方は、用途により様々な方法があります。

歯ブラシによる歯垢(プラーク)コントロール

歯ブラシのあて方

デンタルフロス、歯間ブラシ

 

〔便利ツール2〕 粘膜用ブラシ

粘膜用ブラシは舌、粘膜面を清掃するための 特殊ブラシです。

口の中に残った食べかすや、舌、 粘膜上の汚れなどを少量の水で湿らせて、

絡み付けるようにして取ります。 歯のない方、少ない方や、

うがいの難しい方の口腔ケアには効果的でしょう。

粘膜用ブラシ

 

〔便利ツール3〕 義歯の清掃

義歯の表面にも細菌や汚れは、付着します。それら付着物を義歯から除去するときに

効果的なのが、義歯ブラシです。歯ブラシと比較すると耐久性に優れています。

また、義歯洗浄時に洗剤を用いる場合には歯みがき粉のような

研磨剤の入っているものではなく、中性洗剤で、研磨剤のない物を用いるとよいでしょう。

義歯の清掃

 

〔便利ツール4〕 吸引装置付ブラシ

飲み込みやうがいに困難のある方には吸引装置のついた口腔ケア用具を用いるとよいでしょう。

飲み込みや認知に障害のある方の口腔ケアに役立ちます。

粘膜磨き用のものから給水機能も備えたものまであります。

義歯の清掃

 

仕上げは‥?

洗口剤による口腔清掃

洗口剤による口腔清掃

最後にしっかりうがいをしましょう

歯表面、粘膜面から剥がれ落ちた汚れはしっかりうがいして口腔内から外に出しましょう。

その時にイソジンやコンクールFなどの洗口剤を使うと更に効果的です。

しかし、うがい薬を飲んでしまう方への使用は控えましょう。

うがい

 

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要介護高齢者の口腔ケアについて②

口腔は細菌の温床

口腔内には様々な菌が定着します。 加齢による免疫能の低下に伴い日和見菌が増加します。

その種類は350~700種にのぼると言われています。

これらの菌のうち、病原性のあるものは、大きく3つのグループに分けられます。

口腔内細菌数

 

日和見菌

日和見菌について

高齢者では、日常生活活動度の低下による不十分な口腔ケアと、

加齢による免疫能の低下などに伴い口腔内日和見菌が増加します。

また歯垢中の口腔内日和見菌の増加とともに、

肺炎桿菌、黄色ブドウ球菌などの全身疾患原因菌も含まれます。

これらの全身疾患病原菌と、高齢者における発症状況のメカニズムは

まだ明らかになっていませんが、これらの菌の増加を防ぎ、

リスクを低下させることが全身の健康維持に関係していると考えられます。

それに加えて、要介護高齢者では、うがいが困難になったり、

ブラッシングがうまくできなくなったりすることがあり、さらにリスクが高くなってきます。

このようなリスクを少しでも減らすために口腔ケアが必要になってきます。

口腔内で見られる日和見感染菌

  • ■Candida albicans(カンジダ菌)
  • ■Klebsiella pneumoniae(肺炎桿菌)
  • ■Pseudomonas sp. (緑膿菌も含む)
  • ■Staphylococcus aureus:MRSA(メシチリン耐性); MSSA(メシチリン感受性)(黄色ブドウ球菌)
  • ■Serratia marcescens(セラチア菌)
  • ■Branhamella catarrhalis(カタル球菌)
  • ■Haemophilus influenzae(インフルエンザ菌)

など。 これらの菌は宿主の免疫力低下に伴い、増殖し病原性を発揮することがあります。

このような症状を日和見感染症といいます。

 

日和見感染症

 

う蝕病原菌

主なう蝕病原菌

  • ■Streptococcus mutans(平らな面のう蝕)
  • ■Streptococcus sobrinus (平らな面のう蝕)
  • ■Streptococcus mitis (根面や溝のう蝕)
  • ■Lactobacillus sp.(根面や溝のう蝕)

う蝕病原菌は1.5歳ごろから口腔中に定着し始めます。

歯の平らな面にくっつき、バイオフィルムと呼ばれる細菌の塊を作ってう蝕を作る細菌と、

くっつく能力が弱いために歯の溝や根の表面といったくっつきやすい場合でのみ

う蝕をつくる細菌に大きく分かれます。

加齢と伴に変化するう蝕リスク

高齢者では、歯周病などにより歯肉の退縮がみられることがあります。

そのために露出した根の表面は食べかすが歯顎部同様にたまりやすく、

さらに酸に弱いためにう触になりやすくなりますので、

露出した歯の根には注意が必要になってきます。

また、運動能力の低下により、口の中の食べ物の移送がうまくいかなくなることもあります。

さらに、加齢と伴に口腔内への関心が無くなったり、

痛覚の低下により口腔内が不潔のまま放置されることがあります。

 

う蝕病原菌

 

歯周病原因菌

歯周病

病原性細菌が歯周組織に炎症を引き起こし、支えている歯槽骨を破壊する炎症性疾患。

患者の大半が慢性歯周炎として発症します。

主な歯周病原因菌

  • ■Porphyromonas gingivalis(慢性歯周炎)
  • ■Tannerella forsythia (慢性歯周炎)
  • ■Actinobacillis actinomycetemcomitans (侵襲性歯周炎、慢性歯周炎)
  • ■Fusobacterium nucleatum (慢性歯周炎)
  • ■Campylobacter rectus (慢性歯周炎)
  • ■Prevotella intermedia (思春期性歯肉炎、妊娠性歯肉炎、壊死性潰瘍性歯周炎)
  • ■Treponema denticola(壊死性潰瘍性歯周炎)

などがあげられる。

高齢者では進行している場合が多い

歯周病の進行は、痛みを伴わないことが多く、

発症の初期段階では自覚症状があまりありません。

進行すると、歯肉の腫れ、出血、噛んだときの歯の揺れや痛みを伴うため、

気が付くようになります。症状の改善には原因となる歯石除去といった

消炎処置が必要となります。

 

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要介護高齢者の口腔ケアについて①

要介護高齢者の口腔ケア

国立社会保障・人口問題研究所によりますと、戦後のベビーブーム世代が

65歳以上になる今後10数年の間に急速に人口の高齢化が進み、

2040年ごろには65歳以上の高齢者人口はピークを迎え、

総人口のおよそ3分の1を占めると推測されています。

このような超高齢社会を迎えるにあたり、2000年には介護保険が導入され、

身体または精神に障害を負っている人々の生活を支える社会保障システムが構築されました。

開始当初は介護認定者218万人だったのが、2003年10月末には371万人に急増しており、

特に軽度の介護者が大きく増加していることから、

これから重度の介護者にならないための対策が求められてきています。

 

このような状況下で、要介護高齢者の健康を維持していくための手段として

「口腔ケア」が注目を集めています。「口腔ケア」が単なる口の中のケアだけではなく、

発熱や肺炎の予防といった全身の健康維持にも関連することが

最近の研究でわかってきたからです。

次回から、急増している要介護高齢者の「口腔ケア」に関することを、

研究データを交えながらわかりやすく説明していきます。

 

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よくあるQ&A!!

Q.歯が再生するって本当ですか。

 

A,基本的には歯は再生しません。歯はほとんど無機質でできています。

これは骨の成分とほぼ同じですが、より硬いものです。

しかし、骨と違って歯は体の表面に出ており、その周囲には唾液があり、

更に多種類大量のバイ菌が存在しています。

このバイ菌たちは同じ仲間ごとに集まり、バイ菌も生きている以上栄養補給をし、

それを代謝する際に様々なものを出しています。

その内の一つが酸です。酸は、硬さのあるもの(無機質)を腐食させます。

歯も同様で酸が出来、停滞しているところからカルシウム、

リンといった成分を溶け出させるのです。それが虫歯です。

しかし、唾液の成分にもカルシウムやリンは含まれており、

バイ菌や酸が歯の表面に長時間停滞せず、

フッ素のような薬が作用すれば再び歯の表面にそれらが付着し、

元の硬さに戻ることはあります。(再生という言葉は使わないのですが。)

虫歯の治療を繰り返していると歯を削っていく量がだんだん大きくなり、

ご心配のような状況になりかねません。

少しでもそれらを食い止めるためには、歯の清掃を欠かすことは出来ません。

歯並びも良くないと言われていますので、あなたに合った歯磨きも含めた管理の方法を

歯科医師、歯科衛生士にお尋ね下さい。

 

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歯の四文字熟語!!

明眸皓歯(めいぼうこうし)

この明眸皓歯とは、『ぱっちりと開いた明るい目と白い歯』

を意味する言葉です。明眸と皓歯によって玄宗皇帝の寵愛を

得て、皇后となった楊貴妃を指していました。転じて美人を

表す言葉として日本にも定着しました。

楊貴妃の美しさに溺れた玄宗は政治を顧みず、ついに民衆に

乱を起こされ、楊貴妃は殺されてしまいます。

楊貴妃の美しさは魏の曹植が『赤い唇は外に輝き、真っ白い

歯は内にあざやかに、澄み切った目はよく動き、えくぼは頬

に愛らしい』と詠っています。

これを『朱唇皓歯』といい明眸皓歯と同意語とされています。

要はこんなに昔から白い歯が美人の条件だった訳です。歯科

は美人作りのお手伝いができそうですね。

日本では昔は結婚をすると、お歯黒をしていましたから日本

では??と考えるかもしれませんが、この『お歯黒』は虫歯

予防の効果があったといわれています。じつは皓歯を保つた

めには適していたのかもしれません。やはり、日本において

も昔から歯の美しさと健康に気を配っていたのですね。

現代人は食生活が豊かになり、虫歯や歯周病のリスクが高く

なっています。適切な治療と、適切な予防で是非『皓歯』を

手に入れてください。

 

 

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家族旅行

みなさんこんにちは。DAの樋口です。

日中暑くなってきましたね、熱中症には十分気を付けてくださいね。

皆さんはGWどこかいかれましたか?

私は四国へ行ったことがなかったので、

祖谷のかずら橋へ家族で行ってきました。

道中の川がとてもきれいでとても癒されました。

祖谷へ着くとすごい人で、橋を渡るのも1時間待ち・・・

せっかく来たのだからと待って渡ることにしたのですが

思ったより高くて、高いところが少し苦手な私は、下のきれいな川を

見る余裕もなく、ひたすら渡っていました。

近くに滝もあり、祖谷そばもとてもおいしかったです。

皆さんも是非行ってみてください。

 

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ツバメのヒナが生まれました!

毎年、ツバメが巣を作っているのでヒナが生まれる

のですが、今年も第1弾のヒナが誕生しました。

にぎやかな声を出して親からエサをもらっています。

我が家はツバメの巣が何か所かあるので毎年、3~4

回くらいはヒナが生まれます。

しかし、蛇に卵が食べられたり、カラスなどに狙われ

たりすることもあります。

ツバメもアクシデントがあった巣には次の年は戻って

来ないことが多いです。

今年、かえって来た巣は安全なようで毎年、ヒナが巣

立っていきます。

糞は大変ですが、ヒナの成長をみて、無事に巣立って

いくのは楽しみです。

ツバメは空き家ではなく、あえて人の居る所に巣をつ

くるんですって。外敵から狙われにくくする為と言わ

れています。

人間は自分たちに危害を加えないと安心しているんだ

なと思うと温かい気持ちになります。

今年も無事に巣立ちますように!!

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歯の雑学

動物の歯のお話

今日は馬についてです。

ウマ

ウマ

馬の歯は明け6歳になるまでに、すべて乳歯から永久歯に生えかわり、

その後はどんどんすり減っていきます。

カイバを食べる時には、上下の歯をすり合わせてそしゃくするので減り方が激しく、

1年間に平均2ミリずつすり減っていきます。

そのため、馬は歯を見れば馬齢がわかるといわれます。

 

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